ジ・エアーデザインスタジオ 沖 健次・渡辺 妃佐子 オフィシャルウェブサイト

theairworksprofilecontactlink
works.sub1architect1interior2furniture1product1exhibition1esseybooks1
11thumb125thumb118thumb142thumb153thumb255thumb231thumb234thumb238thumb237thumb257thumb264thumb288thumb293thumb2
114thumb2255thumb2380thumb2390thumb2IMG_31912thumb26_IMG_38301thumb2360thumb2366thumb2
ブティック アンジェロタルラッチ  Interior-1
37
37thumb136thumb1155thumb1
アンジェロタルラッチ 渋谷
東京・渋谷
1986


このショップの敷地区画は間口が広く奥行きが浅いため、コンセプトを「ポストカードのようなインテリア」とイメージしてデザインしました。
旅行のお土産で買った一枚のポストカードを何年か後に眺めている時、写真で切取られたポストカードの風景が遠い過去の出来事のようにして、
冷静に見ているような感覚をデザインできればと思っていました。
ノスタルジーではなく全く別のイメージをもって同じ風景を見ることができればおもしろいと思ったのです。
手掛かりは青い海と空、そして白い砂浜の海岸にヤシの木がある一枚のポストカードです。
そこで、アルミの壁面パネルを空間に対して上下と前後における1/2の位置、すなわち空間全体を1/4に区切る位置に吊り下げ、空間を平面化
するための背景としました。海と空の切れ目でもあります。
そして、楽園の象徴であるヤシの木をイメージしたオブジェクトを、できるだけチープな素材でつくることでした。ここではブリキの波板を使って
照明器具をつくり壁面に取付けました。
さらに、スチールでつくられた擬人的なハンガースタンドを店の前に置き、天井にはシミのような入道雲があります。
南国の美しい風景を都会で冷めて見ながら、いまだ見たことのない風景へと転化しているような感情が湧いてくるでしょうか・・・?
いずれにしろ、この作品はなぜか海外の人に評価されます。モダンとレトロや既知と未視が混交した、不思議な二重性があるからでしょうか。
あるいは,南の楽園をほんとうに思い浮かべてくれているから、なのかもしれません。